今回は『米国株式以外にも投資したい 第12弾』ということでアジア・パシフィック先進国株式ETF 【VPL】 について紹介していきます。アジア・パシフィック先進国株式ETFということで米国以外への投資対象として魅力あるETFなのか見ていきましょう。
▼この記事を読んでほしい方
- 太平洋地域の先進国株式について知りたい方
- 米国株式以外に投資を考えている方
▼この記事を読んで分かること
- VPLの基本情報
- VPLへ投資するべきなのか?
- 各先進国株式ETFとの違い
それではアジア・パシフィック先進国株式ETF VPL について見ていきましょう😆
アジア・パシフィック先進国株式ETF VPLの基本情報
名称
名称はバンガードFTSE パシフィック ETFで米国籍のETFになります。ティッカーシンボルはVPLです。
経費率・純資産総額・ベンチマーク
それでは経費率・純資産総額・ベンチマークを見ていきましょう。
●経費率
経費率:0.08%
VPLを保有している間にかかる経費率は0.08%で、低い経費率になっています。
●純資産総額
純資産総額:0.67兆円
VPLの純資産総額は約0.67兆円でバンガードのETFの中でも資産規模の小さいETFになります。
●ベンチマーク
ベンチマークはFTSE先進国アジア太平洋オールキャップ指数になります。
組み入れ市場と市場配分
VPLの組み入れ市場と市場配分を見ていきましょう。
VPLの組み入れ市場と市場配分
VPL – Vanguard FTSE Pacific ETF | Vanguard
組み入れ市場を見ていくと、日本・オーストラリア・韓国・香港・シンガポール・ニュージーランドの6か国のみとなっています。市場配分を見ていくと日本が55.1%と比率が高く、次いでオーストラリアが20.3%・韓国が13.4%でとなっており、3ヵ国で組み入れ割合の88.8%を占めています。
ではバンガードの先進国株式ETF VEAとの違いも見ていきましょう。
VEAの組み入れ市場上位と市場配分
VEA – Vanguard FTSE Developed Markets ETF | Vanguard
VEAのうち、VPLに組み入れられている日本・オーストラリア・韓国・香港・シンガポールに注目すると、VPLとVEAの市場配分の割合はほぼ同じであることが分かります。この事から、VPLはVEAの中でアジア・太平洋地域に特化したETFになっています。
組み入れ上位銘柄・組み入れ銘柄数
次に組み入れ上位銘柄と組み入れ銘柄数を見ていきましょう。
●組み入れ銘柄上位
VPLの組み入れ上位銘柄
VPL 銘柄 – バンガード・FTSE・パシフィックETF 投資信託(ファンド)情報 – Bloomberg Markets
●組み入れ銘柄数
VPLの組み入れ銘柄数は約2,500銘柄と地域は限定的ですが銘柄数で見ると分散はしっかりできているETFになります。
セクター別組み入れ割合
セクター別組み入れ割合を見ていきましょう。
VPLのセクター別組み入れ割合
Vanguard Pacific Stock Index Fund (VPL) Holdings – Yahoo Finance
VPLのセクター別の組み入れ割合を見ていくと、資本財(工業)と金融、情報技術(テクノロジー)セクターが上位を占めています。反対に公益(ユーティリティ)、エネルギーセクターの割合が著しく低いことが特徴です。
分配金
それでは直近の分配金についてみていきましょう。
(VPLの分配金実績)
●2022年3月 1株当たり分配金:0.0523$(年率:0.27%)
●2021年12月 1株当たり分配金:1.4707$(年率:7.51%)
●2021年9月 1株当たり分配金:0.3634$(年率:1.74%)
●2021年6月 1株当たり分配金:0.4952$(年率:2.37%)
VPLの年間分配金は1株当たり:2.3816$で年率:2.97%の高配当を出しています。
株価推移・相関関係
それでは各先進国株式ETFとの関係性について見ていきしょう。比較するETFはVTI(米国株式)・VEA(米国除く先進国株式)、VGK(欧州株式)になります。
●株価推移
まずは株価推移から見ていきましょう。比較する期間は2012年1月~2022年4月末になります。まずはVTI(米国株式)から見ていきます。
VTIとVPLの株価推移
Vanguard Pacific Stock Index Fund (VPL) Holdings – Yahoo Finance
VPL・・・青色 株価上昇率+44.84%の上昇
VTI・・・赤色 株価上昇率+234.01%の上昇
米国株式の上昇率が圧倒しています。米国株式が人気の理由も一目でわかるようなチャートになります。
続いて見ていくのはVEA(先進国株式)、VGK(欧州株式)との比較です。
VPL・VEA・VGKの株価推移
Vanguard Pacific Stock Index Fund (VPL) Holdings – Yahoo Finance
VPL・・・青色 株価上昇率+44.84%の上昇
VEA・・・緑色 株価上昇率+48.02%の上昇
VGK・・・青色 株価上昇率+42.7%の上昇
先進国株式の3銘柄を比較すると株価推移は直近10年間において同じように推移していることがわかります。先進国全体を網羅しているVEAがVPLとVGKの間で推移しているような株価推移になっています。
●相関関係
それでは各ETFとの相関関係を見ていきましょう。
VTI・VEA・VGKとの相関関係
Vanguard Pacific Stock Index Fund (VPL) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
株価推移と同様にVTIが赤色、VEAが緑色、VGKが黄色で表示しています。2012年1月~2022年4月の間の相関関係はどのETFとも相関係数は0.8~1.0付近で推移しているようです。その中でも期間を細かく見ていくと、VPLと相関関係が無い期間も見られ、特に米国株式とは相関が全くない期間もあるので分散投資として活用することも可能かもしれません。
まとめ
今回はアジア・パシフィック先進国株式ETFのVPLについて解説しました。アメリカを中心とした全世界株式や米国株式を中心としたポートフォリオを組む投資家が多い中で、アメリカ以外の株式ETFについて知ることで投資の選択肢を広げれるきっかけになります。ETFは他にも様々な種類の投資商品があるのでこれからもどんどん紹介・解説をしていきます😊
今回のVPLについてのまとめです。
- 経費率が低い
- アジア太平洋地域の先進国株式に分散投資できる
- 過去10年はVTIより株価上昇率は低く、先進国株式VEAとほぼ同じ
- 年率2%後半の分配金を出している
- VEAとの相関関係が強い
きはむゆみむ🏹としてVPLにに投資する?についてはコアとして投資はしませんが、ポートフォリオの一部として組み入れるのはアリではないかと考えます。
組み入れるポイントとして、①経費率が低い ②組み入れ銘柄数が多い ③アジア・太平洋地域の日本株以外にも分散ができる の3点です。投資をしていく上で経費率は低くしていきたいものです。また分散という点では組み入れ銘柄数が多く、投資比率に大きな偏りがないものを選択したいので、VPLへ投資してアジア太平洋地域へ分散投資することもアリなのではないでしょうか。
投資はリスクを伴います。投資する銘柄などはご自身でよくご確認の上、ご自身のリスク許容度と責任の範囲で投資をお願いいたします。
以上で終わります👋
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