みなさん、こんにちは。きはむゆみむ🏹です。
米国株式を代表するETFといえば、S&P500指数連動の SPY・IVV・VOO やナスダック100指数連動の QQQ、全米株式ETFの VTI などが有名です。米国株式ETFには、まだまだ日本で知名度が高くありませんが、純資産総額が大きく投資対象として知っておくべきETFは数多くあります。そこで今回はS&P500高配当株式ETFの SPYD について紹介していきます。一体、SPYD とはどんなETFなのか?一緒に学んでいきましょう👍
▼こんな方に読んで欲しい
- 米国株式ETFについてもっと知りたい方
- S&P500指数連動ETFや全米株式ETF以外の投資対象を探している方
- SPYDを聞いたことあるけどよく知らない方
▼ 最後まで読んで分かること
- SPYDの基本情報
- SPY(S&P500指数連動)ETFとの比較
それではS&P500高配当株式ETF SPYD について一緒に学んでいきましょう。
(※ETFの情報については2022年9月時点の情報になります。)
S&P500 高配当株式ETF SPYD の基本情報
まずは SPYD の基本情報を見ていきましょう。
名称・ファンドの設立日
●名称
名称は SPDR ポートフォリオS&P500高配当株式ETF で米国籍のETFになります。ティッカーシンボルは SPYD で運用会社はステート・ストリートになります。
●ファンドの設立日
SPYDの設立日は2015年10月21日で、比較的新しいファンドになります。
経費率・純資産総額・ベンチマーク
次に経費率・純資産総額・ベンチマークを見ていきましょう。
●経費率
SPYD を保有している間にかかる経費率は 0.07% でとても低い設定となっています。
●純資産総額
SPYD の純資産総額は約1.1兆円(74億$)で2022年9月時点ではETF・インデックスファンドの純資産総額ランキングで第94位となっています。S&P500指数連動のETF(約38~52兆円)と比較すると純資産総額の規模は小さいようです。
myINDEX 純資産総額ランキング
ETF・インデックスファンド 純資産ランキング 1~20位 – myINDEX
・ベンチマーク
ベンチマークはS&P500高配当指数で、S&P500採用銘柄のうち配当利回りが高い80銘柄のパフォーマンスを計測する指数になります。
組み入れ銘柄数
SPYDの組み入れ銘柄数は80銘柄で、銘柄数でみると組み入れ数が少ないETFになります。
セクター別組み入れ割合
次にセクター別の組み入れ割合を見ていきます。SPYDのセクター別組み入れ割合と一緒に米国株式のベンチマークであるS&P500指数に連動するETF SPYのセクター別組み入れ割合も見てきましょう。
●SPY(S&P500指数連動ETF)のセクター別組み入れ割合
SPYのセクター別組み入れ割合
1557 | SPY: SPDR® S&P 500® ETF (ssga.com)
SPYのセクター別組み入れ割合を見ていくと、情報技術セクターが約26%、ヘルスケアセクターが約15%、一般消費財セクターが約11%となっています。
続いてSPYDのセクター別組み入れ割合を見ていきましょう。
●SPYDのセクター別組み入れ割合
SPYDのセクター別組み入れ割合
SPYD: SPDR®ポートフォリオS&P500®高配当株式ETF (ssga.com)
SPYDのセクター別の組み入れ割合を見ていくと、金融セクターが約21%・公益セクターが約16%・不動産セクターが約14%となっています。
米国株式市場のベンチマークとして有名なS&P500指数連動ETFのSPYとSPYDを比較すると、SPYでは情報技術・ヘルスケア・一般消費財セクターの割合が高く、SPYDでは金融・公益・不動産セクターの占める割合が高くなっており、2銘柄のセクター別組み入れ割合には大きな違いがあるようです。
組み入れ上位銘柄
次にSPY・SPYDの組み入れ上位銘柄を見ていきましょう。
●SPYの組み入れ上位銘柄
SPYの組み入れ上位銘柄
1557 | SPY: SPDR® S&P 500® ETF (ssga.com)
SPY(S&P500指数連動ETF)の組み入れ上位銘柄を見ていくと、アップル・マイクロソフト・アマゾン・アルファベット(グーグル)の巨大テック企業4社で約20%を占めており、続いて電気自動車のテスラ、ウォーレン・バフェット氏が率いる持株会社のバークシャー・ハサウェイなど日本でも有名な米国企業が名を連ねています。
●SPYDの組み入れ上位銘柄
SPYDの組み入れ上位銘柄
SPYD: SPDR®ポートフォリオS&P500®高配当株式ETF (ssga.com)
SPYDの組み入れ上位銘柄を見ていくと、ヘルスケア大手のカーディナルヘルスや金融サービスのプリンシパル・フィナンシャル・グループ、エネルギー大手のNRGエナジーとなっています。SPY・SPYDの組み入れ上位10銘柄のうち、共通している銘柄はエクソン・モービルのみとなっています。SPYとSPYDを比べると組み入れ企業に大きな違いがあるようです。
株価推移
続いてSPY・SPYDの株価推移について見ていきましょう。株価推移の青色はSPYD、赤色はSPYの価格になります。
●SPYD・SPYの株価推移
SPYD・SPYの株価推移
SPDRポートフォリオS&P 500高配当ETF(SPYD)株価、ニュース、相場&歴史 – ヤフーファイナンス (yahoo.com)
SPYDの設立日である2015年10月から現在(2022年10月初)までの2銘柄の株価推移になります。2015年10月を基準に2銘柄の価格推移を見ていくと、SPYDは+24.59%、SPYは+81.31%となっており、価格上昇率ではSPYの方が約3倍上昇しています。
●SPYの株価推移
続いてSPYのファンド設立以降の株価推移を見ていきましょう。
SPYの株価推移
SPDR S&P 500 ETF Trust (SPY) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
SPYの株価推移をファンド設立以降で見ていくと、長期的には上昇傾向にあります。
株価推移で2銘柄を見ていくとSPYDの設立から期間が短い為、経過を見ていく必要がありますが、SPYの方が株価上昇率は高くなる傾向があるようです。
分配金・分配金利回り
次にSPY・SPYDの分配金について見ていきましょう。SPY・SPYD共に2022年10月時点での情報になる為、2022年12月の分配金情報は反映されていません。
SPYの分配金・分配金利回り
まず見ていくのはSPYの分配金・分配金利回りです。
●SPYの分配金推移
分配金実績をファンド設立の1993年から見ていきましょう。分配金の推移を見ていくと、リーマンショックやITバブル崩壊などによる一時的な分配金の低下は見られますが、長期的にはSPYの分配金は増加傾向にあることが分かります。
●SPYの分配金利回り
SPYの分配金利回りを見ていくと、1993年~2022年で平均して約1.85%の分配金利回りとなっています。
SPYDの分配金・分配金利回り
次に SPYD の2015年10月ファンド設立以降の分配金・分配金利回りを見ていきましょう。情報はSPYと同様に2022年10月時点になります。
●SPYDの分配金推移
SPYDの分配金を見ていきましょう。
2015年ファンド設立以降の分配金の推移はグラフの通りです。2015年は12月の1回のみだった為、分配金は少なくなっています。2022年に関しては12月の分配金がまだなので3月・6月・9月の分配金実績となります。SPYDの分配金は平均して年間約 1.6$前後で推移しています。まだファンドが設立して期間が短いため、分配金の推移は長期的に見ていく必要があります。
●SPYDの分配金利回り
続いてSPYDの分配金利回りを見ていきましょう。
分配金利回りは2015年ファンド設立から2022年10月時点で、SPYDの分配金利回りは平均して約4.6%で推移しています。
SPYDとSPYの相関関係
では次にSPYD・SPYの相関関係を見ていきましょう。
SPYDとSPYの相関関係
SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF (SPYD) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
SPYD・SPYの相関関係を見ていくと、2020年コロナショック以前は2銘柄の相関係数が1.0に近く値動きが同じ傾向にありましたが、コロナショック以降は相関係数が0付近になることもあり、値動きが違っていることが分かります。
まとめ
今回は米国 S&P500高配当株式ETF SPYD について見ていきました。それでは SPYD についてまとめていきましょう。
- 経費率が0.07%と低い
- S&P500組み入れ銘柄の配当利回り上位80銘柄に投資している
- セクター別の組み入れ割合は金融、公益、不動産セクターが高い
- ファンド設立以降の分配金利回りは約4.6%前後で推移している
- SPYより分配金利回りは高いが、株価上昇率は劣っている
SPYDは日本でも有名で米国高配当株式ETFということで投資をしている方も多いのではないでしょうか?高配当株ということでファンド設立以降、安定して分配金を出している一方、株価の値上がりが限定的でS&P500連動のSPYには株価上昇の面で大きく見劣りがあります。どちらが良いのか?についてはSPYDのファンド設立から期間が短い為、現時点で優劣をつけることは難しく、答えは簡単に出ないようです。
しかし2銘柄の相関関係の違いやSPYDの高配当という点で、投資妙味は十分にあると考えています。米国株式のアセットの中で、SPY+SPYDなど分散して投資するは良いアイデアかもしれません。
投資にはリスクを伴います。投資する銘柄などはご自身でよくご確認の上、ご自身のリスク許容度と責任の範囲内でお願いいたします。
ではでは👋
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