バンガード・米国エネルギー・セクターETF【VDE】とは? 他のエネルギーセクターETFとの違いは何?経費率・分配金・トータルリターンなど詳しく解説!!

エネルギーセクターETF

 みなさん、こんにちは。きはむゆみむ🏹です。

 今回はバンガード社が提供しているETFの バンガード・米国エネルギー・セクターETF【VDE】について見ていきます。経費率や組み入れ銘柄などの基本情報に加え、同じエネルギーセクターETFである【XLE】や【IXC】と比較もしていきます。それでは見ていきましょう。

▼こんな方に読んでほしい

  • エネルギーセクターETFに興味がある方
  • 分散したポートフォリオ構築を考えている方

▼最後まで読んで分かること

  • 【VDE】の基本情報
  • 分配金やトータルリターン
  • 【XLE】や【IXC】との違い

 それでは バンガード・米国エネルギー・セクターETF【VDE】について見ていきましょう。

バンガード・米国エネルギー・セクターETF【VDE】の基本情報

 まずは バンガード・米国エネルギー・セクターETF【VDE】の基本情報について見ていきます。(2023年1月時点での情報になります)

 【VDE】の基本情報を見ていく上で、グローバル・エネルギーセクターETF【IXC】や米国エネルギーセクターETF【XLE】との比較も合わせて見ていきましょう。

名称・純資産総額・ベンチマーク

●名称

 名称は バンガード・米国エネルギー・セクターETFティッカーシンボルが【VDE】になります。

●純資産総額

 【VDE】 約1.1兆円

 【XLE】 約5.3兆円

 【IXC】 約0.27兆円

 3銘柄を純資産総額で比較すると、同じ米国エネルギーセクターETFの【XLE】よりも純資産総額が小さく、グローバルエネルギーセクターETF【IXC】よりは大きくなっています。

●ベンチマーク

 【VDE】 MSCI USインベスタブル・マーケット・エネルギー・インデックス

 →米国の石油リグのほか、石油・ガス製品の探査、生産、精製のための建設または準備を手掛けるエネルギーセクター内の、大・中・小規模の米国企業で構成

 【XLE】 エネルギー・セレクト・セクター指数

 →米国の大型エネルギー株を保有。原油・天然ガスの開発・生産会社、掘削および他のエネルギー関連サービスを提供する企業に投資

 【IXC】 S&P グローバル エネルギー株価指数

 →世界を代表する1,200社の中から「エネルギー」業が対象

 3銘柄を比較すると、グローバルエネルギセクターETF【IXC】は世界中のエネルギー関連企業へ投資していますが、【VDE】と【XLE】は米国のエネルギーセクターのみへ投資していることが分かります。

経費率・運用会社・ファンド設定日

●経費率

 【VDE】 0.10%

 【XLE】 0.10%

 【IXC】 0.40%

 3銘柄を比較すると【VDE】・【XLE】は 0.10%と低い水準にある一方、【IXC】は 0.40%と約4倍の経費率となっています。

●運用会社

 【VDE】 バンガード

 【XLE】 ステート・ストリート

 【IXC】 ブラック・ロック

 アメリカの資産運用大手3社がそれぞれ運用をしています。

●ファンド設定日

 【VDE】 2004年9月29日

 【XLE】 1998年12月22日

 【IXC】 2001年11月16日

 3銘柄共に約20年以上の長い運用実績があるETFになっています。

組み入れ銘柄数・組み入れ上位銘柄

●組み入れ銘柄数

 【VDE】 111銘柄

 【XLE】 23銘柄

 【IXC】 52銘柄

 組み入れ銘柄数を見ていくと、【XLE】が最も少なく23銘柄で、最も組み入れ銘柄数が多いのは【VDE】となっています。

●組み入れ上位銘柄

 組み入れ上位銘柄を3銘柄続けて見ていきましょう。 

 ①【VDE】 バンガード・米国エネルギー・セクターETF

【VDE】組み入れ上位銘柄

 
VDE 銘柄 – バンガード・エナジーETF 投資信託(ファンド)情報 – Bloomberg Markets 

 

②【XLE】エネルギー・セレクト・セクター SPDR® ファンド

【XLE】組み入れ上位銘柄

 
 XLE 銘柄 – エナジー・セレクト・セクターSPDRファンド 投資信託(ファンド)情報 – Bloomberg Markets

③【IXC】 iシェアーズ グローバル・エネルギー ETF

【IXC】 組み入れ上位銘柄

 
IXC 銘柄 – iシェアーズ・グローバル・エネルギーETF 投資信託(ファンド)情報 – Bloomberg Markets 

 3銘柄の組み入れ上位銘柄を見ていくと、米国のエネルギーセクターETFである【VDE】と【XLE】は組み入れ割合に若干の違いはあるものの、上位銘柄に違いはほとんどありません。

 一方【IXC】はグローバル・エネルギー・セクターということで、イギリスのシェルやフランスのトタルエナジーズなど世界的なエネルギー企業も組み入れられています。

株価推移・分配金推移・分配金利回り

 続いて【VDE】の株価推移・分配金推移・分配金利回りを見ていきましょう。また【XLE】と【IXC】との比較もしていきます。

●株価推移

 まずは【VDE】の株価推移を見ていきましょう。

【VDE】株価推移

 
 Vanguard Energy Index Fund (VDE) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance

 【VDE】の株価推移を見ていくと、約20年間株価が大きく上下していることが分かります。では【VDE】・【XLE】・【IXC】の株価を合わせて見ていきましょう。

【VDE】・【XLE】・【IXC】株価推移

 
Vanguard Energy Index Fund (VDE) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance 

 3銘柄の株価推移を見ていくと、【VDE】と【XLE】はアメリカのエネルギーセクターETFということでほとんど同じような株価推移となっています。一方、【IXC】は他2銘柄と同じような値動きをしていますが、株価の上昇幅は限定的なようです。

●分配金推移

 続いて分配金推移を見ていきましょう。

【VDE】分配金推移

 
きはむゆみむ🏹調べ 

 【VDE】の分配金推移を見ていくと、長期的に増配を続けていることが分かります。 

●分配金利回り

 次に分配金利回りを見ていきましょう。

【VDE】分配金利回り

 
きはむゆみむ🏹調べ 

 【VDE】の分配金利回りを見ていくと、長期的に分配金と同様に分配金利回りも上昇傾向にあります。分配金は増加傾向ですが、株価は横ばいもしくは若干の上昇にとどまっており、分配金利回りの上昇要因となっています。

トータルリターン

 続いて【VDE】のトータルリターンを見ていきましょう。ファンド設立時(2004年10月初)に投資した 1万$ は2022年12月末時点でどのような資産推移となるのでしょう。(計算上分配金にかかる税金は考慮していません)

【VDE】トータルリターン

 
きはむゆみむ🏹調べ 

 【VDE】のトータルリターンを見ていくと、2004年10月初に投資した 1万$ は2022年12月時点で 約3.4万$になっており、資産総額が約3.4倍になっています。

代表的な株式ETFとの比較

 次に代表的な株式ETFとの関係性について見ていきましょう。

全米株式ETF【VTI】との関係

 まずは米国株式ETFの代表格である【VTI】と【VDE】について株価推移と相関関係を見ていきましょう。

●株価推移

【VDE】と【VTI】の株価推移

 
 Vanguard Energy Index Fund (VDE) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance

 【VDE】と【VTI】の株価推移を見ていくと、長期的には全米株式ETF【VTI】の方が株価上昇率は上回っています。

●相関関係

 続いて【VDE】と【VTI】の相関関係を見ていきましょう。

【VDE】と【VTI】の相関関係

 
 Vanguard Energy Index Fund (VDE) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance

 2銘柄の相関関係を見ていくと、長期的には相関係数が 0.8~1.0 で推移している一方、短期的には無相関になる期間も多く見受けられ、長期的な相関関係から2銘柄を保有することで分散効果を得ることができそうです。

米国エネルギー・セクターETF【XLE】との関係

 続いて同じ米国エネルギー・セクターETf【XLE】との関係を見ていきましょう。

●株価推移

【VDE】と【XLE】の株価推移

 
 Vanguard Energy Index Fund (VDE) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance

 【VDE】と【XLE】の2銘柄の株価推移を見ていくと、ほとんど同じ株価推移となっています。

●相関関係

【VDE】と【XLE】の相関関係

 
 Vanguard Energy Index Fund (VDE) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance

 株価推移から見てもわかるように2銘柄の相関係数も常時 1.0 付近で推移しており、2銘柄の保有は分散効果がないことが分かります。

まとめ

 今回は バンガード・米国エネルギーセクターETF【VDE】について見てきました。【VDE】についてまとめていきましょう。

  • 経費率が 0.10%と低い
  • 長期的な株価は不安定
  • 長期的に分配金と分配金利回りは上昇傾向
  • 全米株式ETF【VTI】と相関関係が低い期間があり、分散効果が期待できる
  • 米国エネルギーセクターETFの【XLE】より組み入れ銘柄数が多く、分散投資ができる

 バンガード・米国エネルギーセクターETF【VDE】は米国内のエネルギーセクターに特化したETFです。過去のパフォーマンスを見ていくと、分配金の増加率と分配金利回りの上昇率は将来 高いインカムゲインにもたらす可能性を秘めています。

 全米株式ETF【VTI】をコアにして 【VDE】を小さい比率でを組み入れることで、ポートフォリオ全体の値動きを小さくしてくれる可能性があります。メインとなる投資先にはならないかもしれませんが、市場全体よりも【VDE】の株価が大幅に低くなった場合は しっかり拾っていけるようにチェックしておくのも良いかもしれません。

 投資にはリスクが伴います。投資する銘柄はご自身でよくご確認の上、ご自身のリスク許容度と責任の範囲でお願いいたします。

 ではでは👋

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