みなさん、こんにちは。きはむゆみむ🏹です。
今回は米国株式ETFである米国高配当株式ETF【HDV】について解説していきます。日本でも高配当株式ETFの中で人気があり、投資している方も多いETFです。そんな【HDV】とはどんなETFなのでしょうか?
▼こんな方に読んで欲しい
- 米国株式ETFについてもっと知りたい方
- S&P500指数連動ETF以外や全米株式ETF以外の投資対象を探している方
▼この記事を読んで分かること
- HDVの基本情報
- SPYD(S&P500高配当株式ETF)との比較
それでは米国高配当株式ETF【HDV】について一緒に学んでいきましょう。
米国高配当株式ETF【HDV】の基本情報
まずは【HDV】の基本情報を見ていきましょう。
名称・ファンドの設立日
●名称
名称は iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETFで米国籍のETFになります。ティッカーシンボルは HDV で運用会社はブラックロックになります。
●ファンドの設立日
HDV の設立日は2011年3月29日で10年以上の運用実績があります。
経費率・純資産総額・ベンチマーク
次に経費率・純資産総額・ベンチマークを見ていきましょう。
●経費率
まずは経費率ですが、HDVを保有している間にかかる経費率は0.08%となっています。十分低い経費率と言えそうですが、他の米国高配当株式ETFの経費率はどのくらいなのでしょう?
- 【HDV】 0.08%
- 【SPYD】 0.07%
- 【VYM】 0.06%
- 【SDY】 0.35%
- 【DVY】 0.38%
SPYDやVYMよりも経費率は高いですが、経費率の差はわずか0.01%なので誤差の範囲内と言えるでしょう。SDY・DVYと比較すると約0.3%の差があるので長期的にはリターンに影響を及ぼす可能性がありそうです。
●純資産総額
HDV の純資産総額は約1.8兆円で2022年8月末時点では、ETF・インデックスの純資産総額ランキングで第79位となっています。
myINDEX 純真総額ランキング
ETF・インデックスファンド 純資産ランキング 61~80位 – myINDEX
●ベンチマーク
ベンチマークはモーニング・スター配当フォーカス指数で、財務の健全性が高く、かつ持続的に平均以上の配当を支払うことが出来ると認められた「利回り上位75の銘柄」で構成されています。
組み入れ銘柄数
HDVの組み入れ銘柄数は75銘柄で、組み入れ銘柄数としては少ないETFになります。
セクター別組み入れ割合
次にセクター別の組み入れ割合を見ていきます。HDVのセクター別組み入れ割合と一緒に米国高配当株式ETFのSPYDのセクター別組み入れ割合も見ていきましょう。
●HDVのセクター別組み入れ割合
HDVのセクター別組み入れ割合
iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF (blackrock.com)
HDVのセクター別組み入れ割合を見ていくと、エネルギーセクターが約27%、ヘルスケアセクターが約20%、情報技術セクターが約12%となっており、上位3セクターで全体の約6割を占めています。
●SPYDのセクター別組み入れ割合
続いて米国高配当株式ETFのSPYDのセクター別組み入れ割合を見ていきましょう。
SPYDのセクター別組み入れ割合
SPYD: SPDR®ポートフォリオS&P500®高配当株式ETF (ssga.com)
SPYDのセクター別組み入れ割合を見ていくと、金融セクターが約22%、公益セクターが約15%、不動産セクターが約14%となっており、上位3セクターで全体の約5割を占めています。
同じ米国高配当株式ETFでも、HDVとSPYDではセクター別の組み入れ割合が大きく違う為、HDVとSPYDの2銘柄を保有することで、セクター分散することが可能なようです。
組み入れ上位銘柄
次にHDVとSPYDの組み入れ上位銘柄を見ていきましょう。
●HDVの組み入れ上位銘柄
HDVの組み入れ上位銘柄
iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF (blackrock.com)
HDVの組み入れ上位銘柄を見ていくと、上位10社の内エネルギーセクターの3社(エクソン・モービル、シェブロン、パイオニア・ナチュラル・リソーシーズ)で約21%を占めています。次にセクター別でも割合の高かったヘルスケアセクターの2社(アッヴィ、メルク)で約10%を占めています。
●SPYDの組み入れ上位銘柄
次にSPYDの組み入れ上位銘柄を見ていきましょう。
SPYDの組み入れ上位銘柄
SPYD: SPDR®ポートフォリオS&P500®高配当株式ETF (ssga.com)
SPYDの組み入れ上位銘柄については、SPYDが80銘柄の均等組み入れ(1銘柄当たり1.25%を基準)を取り入れているため、1銘柄毎の組み入れ割合に大きな差は出ないようになっています。
2銘柄を比較すると組み入れ銘柄や比率も大きく違いがある為、2銘柄を保有することでセクターと同様に銘柄分散も可能になるようです。
株価推移
続いてHDV・SPYDの株価推移を見ていきましょう。
HDV・SPYDの株価推移(2011年3月~2022年10月)
iShares Core High Dividend ETF (HDV) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
HDVが設立された2011年3月からの株価推移になります。青色がHDV、赤色がSPYDです。SPYDの設立日がHDVと違うため、比較する期間は少し短いですが、2銘柄共に概ね同じような株価推移をしています。2銘柄の株価変動率の違いを見るために、SPYDが設立されてからの期間で見てみましょう。
HDV・SPYDの株価推移(2015年10月~2022年10月)
SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF (SPYD) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
2015年10月~2022年10月時点で2銘柄の株価推移を比較すると、HDV(青色)が+24%の上昇、SPYD(赤色)が+18%の上昇となっており、現時点では大きな差は見られないようです。SPYDの設立日から期間が短い為、長期的な推移を注視していく必要がありそうです。
分配金・分配金利回り
では次にHDVとSPYDの分配金と分配金利回りについて見ていきましょう。
HDVの分配金・分配金利回り
まずはHDVのファンド設立以降の分配金・分配金利回りを見ていきましょう。
HDV・SPYDの分配金推移
●HDVの分配金推移
HDVの分配金推移を見ていきましょう。
2011年のファンド設立以降、概ね分配金は増加傾向にあります。分配金が増加傾向にあることは長期投資にとって安心材料といって良いと思います。HDVのファンドが設立して10年超なので、今後も分配金の傾向がどうなるか注意して見ていく必要がありそうです。
●SPYDの分配金
続いてSPYDの分配金を見ていきましょう。
SPYDの分配金を見ていくと、HDVと比較して分配金が横ばいか若干の減少にも見えます。SPYDはHDVよりもファンドが設立されて期間が短い為、長期的に分配金がどのように推移していくのか注視していく必要があります。
HDV・SPYDの分配金利回り
続いてHDV・SPYDの分配金利回りを見ていきましょう。
●HDVの分配金利回り
HDVの分配金利回りを見ていくと、2012年以降平均して分配金利回りが約3.5%で推移しており、株価の上昇と分配金の増加で安定した分配金利回りとなっています。長期投資家にとって、安定した分配金利回りは安心して投資できるポイントとなりそうです。
●SPYDの分配金利回り
SPYDの分配金利回りを見ていくと、平均して約4.6%で推移しており、HDVよりも高い分配金利回りとなっています。
HDVとSPYDの相関関係
では次にHDVとSPYDの相関関係を見ていきましょう。
HDVとSPYDの相関関係
iShares Core High Dividend ETF (HDV) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
HDVとSPYDの相関関係をSPYDの設立以降で見ていくと、概ね0.7~0.9の間で推移しており、強い制の相関関係となっています。株価推移でも一目で分かりますが、2銘柄は同じような値動きをしていることが分かります。
まとめ
今回は米国高配当株式ETFの HDV について見ていきました。それでは HDV についてまとめていきましょう。
- 経費率が0.08%と低い
- 財務が健全で、持続的に平均以上の配当を支払うことが出来る75銘柄に投資している
- セクター別の組み入れ割合はエネルギー、ヘルスケア、情報技術が高い
- 分配金は増加傾向、分配金利回りは平均して約3.5%となっている
HDVは日本でも有名で、米国高配当株式ETFということで投資している方も多いのではないでしょうか?HDVの設立以降安定した分配金と分配金の増加、また株価も順調に右肩上がりとなっており、投資先として十分候補になり得るETFだと思います。
HDV と SPYD のどちらに投資する?については、きはむゆみむ🏹の考えとして、どちらにも投資するです。ポイントとしては、2銘柄のセクター別の組み入れ割合が大きく異なるので、2銘柄をミックスすることで、セクター別組み入れ割合のバランスを調整することが可能です。要はセクターによる偏りを減らして、分散投資をしようということです。このあたりは投資家によって考えがことなるので、あくまで きはむゆみむ🏹の考えととらえてください。
投資にはリスクを伴います。投資する銘柄などはご自身でよくご確認の上、ご自身のリスク許容度と責任の範囲内でお願いいたします。
ではでは👋
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