今回は『米国株式以外にも投資したい 第10弾』ということで新興国株式ETF SPEM について紹介していきます。新興国株式ETFということで米国以外への投資対象として魅力あるETFなのか見ていきましょう。
▼この記事を読んでほしい方
- 新興国株式について知りたい方
- 米国株式以外に投資を考えている方
▼この記事を読んで分かること
- SPEMの基本情報
- SPEMへ投資するべきなのか?
- 新興国株式ETF VWOやIEMGとの違い
それでは新興国株式ETF SPEM について見ていきましょう😆
新興国株式ETF SPEMの基本情報
それでは新興国株式ETF SPEMについて見ていきましょう。SPEMの基本情報に合わせ、新興国株式ETF VWOやIEMGと比較しながら見ていきましょう
名称
名称はSPDRポートフォリオ新興国株式 ETFで米国籍のETFになります。ティッカーシンボルはSPEM。
経費率・純資産総額・ベンチマーク
それでは経費率・純資産総額・ベンチマークをVWOとIEMGと比較しながら見ていきましょう。
●経費率
(SPEM) 経費率:0.11%
(VWO) 経費率:0.08%
(IEMG) 経費率:0.09%
SPEMのETFを保有している間にかかる経費率は0.11%で、経費率がとても低い設定になっているETFです。VWOの経費率が0.08%、IEMGの経費率が0.09%なので、VWOやIEMGより若干高い経費率になっています。
●純資産総額
(SPEM) 純資産総額:0.77兆円
(VWO) 純資産総額:9.9兆円
(IEMG) 純資産総額:9.3兆円
SPEMの純資産総額は約0.77兆円で同じ新興国株式ETFのVWOやIEMGよりも資産規模の小さいETFになります。
●ベンチマーク
(SPEM) ベンチマーク:S&PエマージングBMI指数
(VWO) ベンチマーク:FTSEエマージング指数
(IEMG) ベンチマーク:MSCIエマージングIMIインデックス
組み入れ市場の上位10ヵ国と市場配分
ここではSPEM・VWO・IEMGの組み入れ市場の上位10ヵ国と市場配分を比較しながら見ていきます。3銘柄を続けて見ていきましょう。
SPEMの組み入れ市場上位10ヵ国と市場配分
SPEM: SPDR® ポートフォリオ 新興国株式 ETF (ssga.com)
VWOの組み入れ市場上位10ヵ国と市場配分
VWO – Vanguard FTSE Emerging Markets ETF | Vanguard
IEMGの組み入れ市場上位10ヵ国と市場配分
iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF (blackrock.com)
まずはSPEM・VWO・IEMGの3銘柄の組み入れ市場の違いを見ていきましょう。3銘柄共に組み入れ市場の第1位~第3位は中国・台湾・インドになってます。また市場配分も3銘柄共に3ヵ国合計で約6割を占めており、比率の違いは多少ありますが、上位の顔ぶれ・市場配分に大きな違いはないようです。
上位3ヵ国以下を見ていくと、IEMGのみ韓国が組み入れてあります。その他はブラジル・サウジアラビア・南アフリカなど韓国を除く市場に大きな違いはありませんでした。
組み入れ上位銘柄・組み入れ銘柄数
次に組み入れ上位銘柄と組み入れ銘柄数を見ていきましょう。
●組み入れ上位銘柄
SPEMの組み入れ上位銘柄
SPEM: SPDR® ポートフォリオ 新興国株式 ETF (ssga.com)
VWOの組み入れ上位銘柄
VWO – Vanguard FTSE Emerging Markets ETF | Vanguard
IEMGの組み入れ上位銘柄
iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF (blackrock.com)
3銘柄を比較すると、組み入れ市場の違いでも解説したIEMGの韓国の組み入れによって違いが出てきています。3銘柄共に韓国企業を除く企業の顔ぶれに大きな違いはありません。その中でもIEMGに韓国が組み入れてある為、サムスン電子が組み入れ上位銘柄としてランクインしています。
●組み入れ銘柄数
SPEMの組み入れ銘柄数は、約2,800銘柄になります。
VWOの組み入れ銘柄数は、約5,400銘柄になります。
IEMGの組み入れ銘柄数は、約2,600銘柄になります。
3銘柄を比較するとVWOが組み入れ銘柄数は多くより分散されたETFになっています。
セクター別組み入れ割合
セクター別組み入れ割合を3銘柄続けて見ていきましょう。
SPEMのセクター別組み入れ割合
VWOのセクター別組み入れ割合
Vanguard Emerging Markets Stock Index Fund (VWO) Holdings – Yahoo Finance
IEMGのセクター別組み入れ割合
iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF (blackrock.com)
3銘柄をセクター別に見ていくと、全てのセクター比率に大きな違いは見られません。その中でもサムスン電子(韓国)が組み入れてあるIEMGの情報技術セクターの比率が多いことが分かります。
分配金
それでは直近の分配金についてみていきましょう。
(SPEMの分配金実績)
●2021年12月 1株当たり分配金:0.9491$(年率:4.57%)
●2021年6月 1株当たり分配金:0.3546$(年率:1.55%)
SPEMの年間分配金は1株当たり:1.3037$で年率:3.59%の高配当を出しています。
(VWOの分配金実績)
●2022年3月 1株当たり分配金:0.1339$(年率:1.16%)
●2021年12月 1株当たり分配金:0.4780$(年率:3.86%)
●2021年9月 1株当たり分配金:0.4727$(年率:3.78%)
●2021年6月 1株当たり分配金:0.2803$(年率:2.06%)
VWOの年間分配金は1株当たり:1.3649$で年率:3.14%の高配当を出しています。
(IEMGの分配金実績)
●2021年12月 1株当たり分配金:1.3613$(年率:4.54%)
●2021年6月 1株当たり分配金:0.4705$(年率:1.40%)
IEMGの年間分配金は1株当たり:1.8318$で年率:3.50%の高配当を出しています。
分配頻度としてSPEM・IEMGは半期に1回、VWOは四半期に1回となっており、3か月に1度の分配金を楽しみたいならVWOの方が良いかもしれません😊
分配金も3銘柄共に3%を超えており、高配当を出しています。
株価推移・相関関係
●株価推移
それではSPEM・VWO・IEMGの株価推移を見ていきましょう。比較する期間は2012年1月~2022年3月末になります。
SPEM・VWO・IEMGの株価推移
SPDR Portfolio Emerging Markets ETF (SPEM) Options Chain – Yahoo Finance
SPEM・・・青色 株価上昇率+32.76%の上昇
VWO・・・赤色 株価上昇率+22.72%の上昇
IEMG・・・緑色 株価上昇率+26.52%の上昇
3銘柄を比較すると2012年以降株価の値動きがほぼ同じですが、10年間の株価上昇率を見るとSPEM > IEMG > VWOと若干の差が出ています。
●相関関係
それでは3銘柄の相関関係を見ていきましょう。
SPEM・VWO・IEMGの相関関係
SPDR Portfolio Emerging Markets ETF (SPEM) Options Chain – Yahoo Finance
3銘柄を比較するとIEMGのみ期間によっては相関関係が低くなる期間があるようですが概ね3銘柄とも相関係数が1.0付近で推移しているため、値動きとしては同じであることが分かります。
まとめ
今回は新興国株式ETFのSPEMについて解説しました。全世界株式や米国株式を中心としたポートフォリオを組む投資家が多い中で、アメリカ以外の株式ETFについて知ることで投資の選択肢を広げれるきっかけになります。ETFには他にも様々な種類の投資商品があるのでこれからもどんどん紹介・解説をしていきます😊
今回のSPEMについてのまとめです。
- 同じ新興国株式ETFのVWOと大きな違いは見られない
- IEMGとは韓国の組み入れ有無の違いがある
- 過去10年はVWOやSPEMより株価上昇率が良い
- 年率3%の高配当を出している
- SPEM・VWO・IEMGの相関関係が強い(ほぼ一緒)
新興国株式ETFというよく似た銘柄でも組み入れ市場の違いによって、パフォーマンスに差が生じてきます。銘柄ごとに組み入れ市場や上位銘柄をよく確認して投資するかどうか判断をしていきたいところです😊
きはむゆみむ🏹としてSPEM・VWO・IEMGのどれに投資する?と考えると、3銘柄を均等に新興国株式として投資します。3銘柄共に選ぶポイントとして、①全て経費率が低い ②3銘柄で株価上昇率に長期で若干の差がある の2点です。結果としてどのETFが良いのかは分からないので、新興国株式として1銘柄に集中せずに3銘柄に均等に投資すれば新興国株式の平均点がとれるのではないかと考えます。
投資はリスクを伴います。投資する銘柄などはご自身でよくご確認の上、ご自身のリスク許容度と責任の範囲で投資をお願いいたします。
以上で終わります👋
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