みなさん、こんにちは。きはむゆみむ🏹です。
株式投資をするにあたり、分散することが重要というのは聞いたことがあると思います。しかし、積立投資やETFで資産形成をしている方の多くは全世界株式や米国株式に集中しているのではないでしょうか?
今回は米国株式以外の先進国株式に分散投資できるETF VEA について紹介します。
▼この記事を読んでほしい方
- 米国以外の地域に投資を考えている方
- 全世界株式に投資しているけどアメリカの比率を見直したい方
- 米国以外のETFについて知りたい方
▼この記事を読んで分かること
- VEAの基本情報
- 米国株や新興国株とのリターンの差や相関関係
- 分散投資の対象になるのか?
それではアメリカを除く先進国株式ETF VEA について見ていきましょう😆
VEAの基本情報
それではアメリカを除く先進国株式ETF VEA の基本情報を一緒に見ていきましょう。情報は2021年12月時点の情報になります。
名称・運用会社・ベンチマーク
●名称
バンガードFTSEディベロップド・マーケッツETF(Vanguard FTSE Developed Markets ETF)は米国籍のETF(上場投資信託)です。
名称は正直覚えなくて良くて、ティッカーコードの【VEA】 だけ覚えてもらったら大丈夫です👍
●運用会社
バンガード・グループ
●ベンチマーク
ベンチマークはFTSE先進国株式(除く米国)インデックスに連動する投資成果を目指しています。
経費率・純資産総額・ファンド設定日
●経費率
経費率は 0.05% で圧倒的な低さとなっています。
●純資産総額
VEAの純資産総額は約12兆円で、インデックスファンドの純資産総額ランキングでも第7位ということで、資産規模の大きなETFになります。
●ファンド設定日
2007年7月26日
組み入れ上位市場・組み入れ上位銘柄
●組み入れ上位市場
組み入れ市場上位10か国
VEA ETF Report: Ratings, Analysis, Quotes, Holdings | ETF.com
市場割合として日本の割合が約2割と1番高くなっています。その他はヨーロッパ各国が続いています。
●組み入れ上位銘柄
【VEA】の組み入れ上位銘柄(2022年11月時点)
VEA 銘柄 – バンガード FTSEディベロップド・マーケ 投資信託(ファンド)情報 – Bloomberg Markets
組み入れ市場比率では日本が1位でしたが、組み入れ上位銘柄はヨーロッパの企業が多くを占めています。
組み入れ銘柄数・セクター別組み入れ割合
●組み入れ銘柄数
VEAの組み入れ銘柄数は約4,000銘柄で、組み入れ数が多いETFになります。
●セクター別組み入れ割合
【VEA】セクター別組み入れ割合
(VEA)Vanguard FTSE Developed Markets ETF 株価, Holdings, Quote & News |ETF.com
セクター別の組み入れ割合を見ていくと、金融セクターが約21%となっています。
分配金推移・分配金利回り・トータルリターン
それでは次に【VEA】の分配金推移・分配金利回りを見ていきましょう。
●分配金推移
まずはファンド設立以降の分配金推移を見ていきましょう。
VEA の設立以降、分配金は1株当たり年間で約1.0$付近で推移しています。長期で見ると、分配金はあまり増えていない印象です。
●分配金利回り
次に分配金利回りを見ていきましょう。
分配金利回りは VEA の設立以降、平均して約3%前後で推移しており、米国株式と比較すると分配金利回りは高めとなっています。
●トータルリターン
次に【VEA】のファンド設定時(2007年8月)に 1万$ を投資していると2022年12月時点ではどのような資産推移となっているのでしょうか?(配当は再投資し、計算上税金は考慮していません)
【VEA】トータルリターン
きはむゆみむ🏹調べ
【VEA】のトータルリターンを見ていくと、約15年間の投資期間で資産額は約1.4倍になっています。15年の投資期間はあったもののトータルリターンは少し低いように感じます。
代表的な株式ETFとVEAの比較
米国株式ETFのS&P500指数やその他代表的な株式ETFとの比較をしていきます。
比較する内容としては以下の通りです。
- 株価
- 相関関係
になります。それでは見ていきましょう😊
vs VOO(米国株式)
●株価比較
まずは VOO と VEA の株価チャートを見ていきましょう。期間は2012年1月~2022年3月までの10年間です。
VOO vs VEA株価チャート(2012年1月~2022年3月)
Vanguard FTSE Developed Markets Index Fund ETF Shares (VEA) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
2012年1月時点からの騰落率で見るとVOO(水色のチャート)は+260%の上昇、VEA(青色のチャート)は+57%の上昇と米国株式と比べると値上がりは劣っています。過去10年の株価推移を見ると米国株が大きく差を開く形でリターンをたたき出しています。
●相関関係
では VOO との相関関係を見ていきましょう。
VOOとVEAの相関関係
Vanguard FTSE Developed Markets Index Fund ETF Shares (VEA) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
VOOとは多くの期間でつ強い相関が見られる一方で相関が全くない期間も散見しています。一定の期間だけを区切れば分散効果が得られる可能性があります。
vs TOPIX
●株価比較
続いては日本を代表する株価指数TOPIXとの比較です。驚くことにVEA(青色のチャート)とTOPIX(紫色のチャート)がほぼ同じように推移しています。リターンにおいてもVEAが+57%に対して、TOPIXが+66%と大きな差はありませんでした。
TOPIX vs VEA株価チャート(2012年1月~2022年3月)
Vanguard FTSE Developed Markets Index Fund ETF Shares (VEA) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
●相関関係
ではTOPIXとの相関関係を見ていきましょう。
TOPIXとVEAの相関関係
Vanguard FTSE Developed Markets Index Fund ETF Shares (VEA) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
ほとんどの期間で相関が0.9で推移しているのが分かります。日本株式の比率が約20%ある VEA は日本株式との値動きに相関が強くでる傾向が多いようです。
vs VGK(欧州株式)
●株価比較
次に比較するのは欧州株式ETFのVGKです。VEAの組み入れ上位に欧州各国の企業が名を連ねています。株価の推移はどのようになるでしょう。
VEA vs VGK株価チャート(2012年1月~2022年3月)
Vanguard FTSE Developed Markets Index Fund ETF Shares (VEA) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
リターンを比較すると、VEAが+57%の上昇、VGKが+49%の上昇となっており、VEAの方がリターンが良い結果となりました。
●相関関係
それではVGK(欧州株式)との相関関係を見ていきましょう。
VEAとVGKの相関関係
Vanguard FTSE Developed Markets Index Fund ETF Shares (VEA) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
ほとんどの期間において0.9以上の相関が見られます。VEAとVGKの相関はとても強い傾向にあり、2銘柄を分けて投資していても分散投資としての効果はあまり見込めない可能性が大きいです。
vs VWO(新興国株式)
●株価比較
次に比較するのは新興国株式ETFのVWOです。
VWO vs VEA株価チャート(2012年1月~2022年3月)
Vanguard FTSE Developed Markets Index Fund ETF Shares (VEA) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
リターンを比較するとVEAが+57%の上昇に対して、VWOが+21%の上昇でVEAが2倍以上のリターンを出しています。
●相関関係
それではVWOとの相関関係を見ていきましょう。
VWOとVEAの相関関係
Vanguard FTSE Developed Markets Index Fund ETF Shares (VEA) Stock Price, News, Quote & History – Yahoo Finance
VWOとの相関関係はVGKよりも相関は低い傾向にあるようです。しかし約半分の期間において強い相関が見られ場面もあるようです。
まとめ
今回は米国を除く先進国株式ETFのVEAについて解説しました。全世界株式や米国株式を中心としたポートフォリオを組む投資家が多い中で、アメリカ以外の株式ETFについて知ることで投資の選択肢を広げれるきっかけになります。ETFには他にも様々な種類の投資商品があるのでこれからもどんどん紹介・解説をしていきます😊
今回のVEAについてのまとめです。
- 米国株式ETF VOO(S&P500)よりリターンが劣っている
- 日本株や欧州株と同じような値動きでリターンもほぼ同じ
- 新興国株式と比較してリターンは勝っている
- VOO・VEA・VWO共に多くの期間で相関が強い傾向にあるので、投資する地域の分散にはなるが値動きの分散ができる可能性は低い
- 過去の分配金利回りは約3%で高配当を出している
世界の株式の相関関係が強い傾向にあるので、分散投資として米国以外の株式に投資をすることが必要かは疑問が残ります。しかし現在は相関が強くても、将来どうなるのかは分かりません。世界全体の成長の果実を受け取るためにも、米国以外の先進国にも分散投資しておく必要があるかもしれません。
以上で終わります👋
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